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概要:17日の米株式相場は反発。日中は小幅な値動きで、方向感に欠ける展開となった。銀行決算が続く中、市場では様子見姿勢を維持する向きも多かった。
17日の米株式相場は反発。日中は小幅な値動きで、方向感に欠ける展開となった。銀行決算が続く中、市場では様子見姿勢を維持する向きも多かった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4151.32 | 13.68 | 0.33% |
ダウ工業株30種平均 | 33987.18 | 100.71 | 0.30% |
ナスダック総合指数 | 12157.72 | 34.25 | 0.28% |
S&P500種は午後に軟調な展開となったが、終盤に反転し上昇して終了。ハイテク中心のナスダック100指数は主要指数に対してアンダーパフォームとなった。
リッチモンド連銀のバーキン総裁は、インフレ率が金融当局の2%目標に向けて低下しているさらなる証拠を目にしたいと発言。4月のニューヨーク連銀製造業景況指数は、市場の予想外に活動拡大を示した。拡大圏に浮上するのは5カ月ぶり。新規受注と出荷が急回復した。
NY連銀製造業指数、予想外に5カ月ぶり活動拡大-受注が急回復 (1)
チャールズ・シュワブは上昇。同社の経営幹部らは、米銀行業界を揺るがした混乱を同社は乗り切れると言明した。一方、業界を襲った2008年以降最悪の危機を受けて、自社株買いを停止した。ステート・ストリートは値下がり。顧客が投資商品から資金を引き揚げた。
スイスのUBPの為替戦略責任者、ピーター・キンセラ氏は「今シーズンの決算内容はやや不明瞭だ」と指摘。「先週の銀行決算は予想を上回ったが、決算シーズン全体がどうなるか他社の状況を見ていく必要がある。ただS&P500種の現在の水準は割高で、ここからさらに大きく上振れるか自問する必要があるだろう」と述べた。
米国債
米国債は下落。利回りは月初来の高水準に上昇した。4月のニューヨーク連銀製造業景況指数を受けて売りが加速した。金融当局が年内に利下げするとの期待が後退し、2年債利回りは4.2%近辺に上げた。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 3.81% | 7.6 | 2.03% |
米10年債利回り | 3.60% | 8.8 | 2.49% |
米2年債利回り | 4.20% | 9.7 | 2.38% |
米東部時間 | 16時59分 |
外為
外国為替市場ではドルが続伸。2日間としては3月初旬以来の大幅な上げとなった。米国債利回りの上昇が手掛かり。円は下げ、1ドル=134円台半ば付近。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1226.51 | 4.75 | 0.39% |
ドル/円 | ¥134.48 | ¥0.69 | 0.52% |
ユーロ/ドル | $1.0928 | -$0.64 | -0.58% |
米東部時間 | 16時59分 |
原油
ニューヨーク原油相場は反落。ドル上昇のほか、重要なテクニカル指標も重しとなった。
アジアの一部製油業者は利益率が縮小する中で製油量の削減を検討しており、域内での原油需要の軟化を示唆。また世界のディーゼル市場が軟調で、これも懸念を増大させる要因となっている。さらにドル上昇と根強いインフレも原油価格の重しとなる中、金融市場は今週予定される米金融当局者の発言を待っている状況だ。
PVMオイル・アソシエーツのアナリスト、タマス・バルガ氏は「経済成長鈍化に対する懸念とインフレ沈静化が順調にいっていない状況が、価格押し上げに向けた動きを抑制している」と分析。「極めて近い将来に北海ブレント原油が1バレル=90ドルの壁を上抜けるのは厳しいだろう」と予想した。
またテクニカル面でも原油に向かい風が吹いている。原油相場は週ベースで4週連続高となって買われ過ぎの領域に入り、近く調整に入ることが示唆される。
BOKファイナンシャル・セキュリティーズのトレーディング担当シニアバイスプレジデント、デニス・キスラー氏は「4週連続で上昇してきたことから、一休みが必要だ」と指摘。先物はおおむね買われ過ぎの領域にあり、トレーダーらは今週「慎重モード」になると述べた。
ニューヨーク商品取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は前週末比1.69ドル(2.1%)安の1バレル=80.83ドル。ロンドンICEの北海ブレント6月限は1.55ドル下げて84.76ドル。
金
ニューヨーク金相場は続落。インフレ抑制に向け米金融当局が積極的な引き締めを継続するとの見方が広がった。
米ミシガン大学が14日発表した4月の消費者調査速報値では、1年先のインフレ期待が大幅に上昇。それを受けてドルが値上がりし、ドル建てで取引される金に重しとなった。また米国債利回りも上げ、利子の付かない金の妙味が低下している。
米消費者の1年先インフレ期待、4.6%に大幅上昇-ミシガン大 (2)
金スポット価格の推移
出所:ブルームバーグ
金スポット価格はニューヨーク時間午後2時22分現在、0.5%安の1オンス=1995ドルちょうど。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は8.80ドル(0.4%)下げて2007ドルちょうど。
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