ＡＩの検索への影響、マイクロソフトとアルファベットが対照的見解

グーグル幹部、常に変わり続けるビジネスの一つのシフトに過ぎない

はるかに劇的な変化が起きつつあるとマイクロソフト示唆

米アルファベットとマイクロソフトは共に25日の１－３月期決算の電話会見で、次に来るのはＡＩ（人工知能）だと強調したが、検索市場に今後どの程度の混乱をもたらし得るかについては対照的な見解を示した。

アルファベット傘下グーグルの幹部は投資家に対し、検索エンジンのトップとして同社が長く積み重ねてきた実績を信頼するよう呼びかけ、ＡＩについては常に変わり続けるビジネスにおける一つのシフトに過ぎないと指摘した。一方、マイクロソフトははるかに劇的な変化が起きつつあると示唆した。両社は今後、検索市場でしのぎを削るとみられている。

投資家はどちらかといえばマイクロソフトの見解に同意したようだ。米株式市場の時間外取引でマイクロソフトが一時9.7％上昇したのに対し、アルファベットは２％弱の上げにとどまっている。

最近までオンライン検索でグーグルの牙城を崩すことはほぼ不可能とみられてきた。しかしオープンＡＩの生成ＡＩ「ChatGPT（チャットＧＰＴ）」の登場で状況は一変した。

マイクロソフトは自社の検索エンジン「Ｂｉｎｇ（ビング）」にオープンＡＩの最新技術を搭載。マイクロソフトとオープンＡＩの提携でグーグルには、生成ＡＩを利用した対話機能拡充に向け検索事業の再編を促す圧力がかかっている。

グーグルは生成ＡＩを検索に組み込もうと動いているが、ピチャイ氏は同社が組織としてこれまで蓄えてきた知識を活用するだろうと述べた。

インサイダー・インテリジェンスのアナリスト、マックス・ウィレンズ氏はグーグルには多くの懸念材料があるとリポートで述べた上で、「グーグルの中核事業がこれほど深刻な難題に直面するのは久しぶりのことだ」と指摘した。