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概要:セールスフォースのベニオフCEOは、過去に遡ることで未来の経営陣を固めようとしているようです。彼をよく知る人物たちは、元幹部を呼び戻すというやり方は同社にとってプラスに働くだろうと話します。
セールスフォースのマーク・ベニオフCEO。
セールスフォースの創業者兼最高経営責任者(CEO)であるマーク・ベニオフ(Marc Benioff)氏は、何年もかけて元幹部たちを同社に呼び戻そうとしてきた。先ごろベニオフ氏はInsiderに対し、会社を経営する新たなパートナーは最高執行責任者(COO)のブライアン・ミルハム(Brian Millham)氏であること、ミルハム氏はすでに多くの責任を担っており、共同CEOに就任する可能性があることを明かした。
ベニオフ氏と社員番号13のミルハム氏の傍らで働いていた元幹部2人が匿名を条件にInsiderに語ったところによると、多くの古参を呼び戻すことは同社にとってプラスになる可能性があるという。
元幹部の1人は、ベニオフ氏の周囲には「セールスフォースがどうやって回っており、ベニオフ氏がどのように働くかを知っている」人たちが集まってきていると説明した。もう1人の元幹部は、ベニオフ氏と一緒に働くのは簡単ではないと言う。
ベニオフ氏は社交的で、売り込むのが好きで、みんなを納得させようとするタイプのリーダーだ。しかしビジョンを伝えることに関しては「天才」な彼だが、自分が幹部らに何を望んでいるのかを伝えることはあまり得意ではないと元幹部2人は述べる。ベニオフ氏の周囲にいる社員は、彼が何を望んでいるのかを知るためには、彼の考えを読み、彼をよく知る必要があるという。
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加えてセールスフォースは巨大かつ複雑な企業で、ベニオフ氏の性格そのものをモデルにした固有の文化がある。営業が極めて強いが、協調性と競争心が同居している。同社はクラウド顧客管理ソフトウェアで知られているが、マーケティング、顧客サポート、データ分析のためのクラウドサービスをはじめほかにも多くの製品を提供している。そして、大規模な慈善事業、巨大なベンチャーキャピタル部門、非営利団体に特化した大きな部門もある。
ベニオフ氏に日常業務から手を引くように説得できる共同CEOを見つける試みは過去に2度失敗しており、“3度目の正直”として白羽の矢が立っているのはミルハム氏だけではない(公にはミルハム氏が後継者候補と言われているが)。ベニオフ氏は、復帰した元幹部たちがミルハム氏とともに会社を取り仕切ることができるように全体を構築しているのだ。
ベニオフ氏はミゲル・ミラノ(Miguel Milano)氏を最高収益責任者、 アリエル・ケルマン(Ariel Kelman)氏を最高マーケティング責任者、 そしてケンダル・コリンズ(Kendall Collins)氏を参謀として復帰させたばかりだ。
数年前、ベニオフ氏がスティーブ・フィッシャー(Steve Fisher)氏を最高技術責任者として呼び戻し、共同創業者で退職後のデイブ・モーレンホフ(Dave Moellenhoff)氏を引き抜き、ジム・スティール(Jim Steele)氏を営業責任者として復帰させたときから、セールスフォースに古参が戻り始めた。2022年にはAI全般を主導するためにクララ・シー(Clara Shih)氏が復帰している。
ベニオフは彼らを信頼している
ベニオフ氏とともに働く最善の方法を知っており、セールスフォースの文化を理解している人なら、ベニオフ氏がその支配力を緩めるのを手助けできるかもしれない。彼らであれば、自分の思い通りに会社を運営してくれるだろうとベニオフ氏が信頼しているからだ。
したがって、ミルハム氏が共同CEOに決まれば、ゆくゆくは次期単独CEOとなり、ベニオフ氏以外で初めてその役職を担う人物になるだろう。そしてベニオフ氏はおそらく、彼のメンターであるオラクル(Oracle)創業者のラリー・エリソン(Larry Ellison)氏がCEOの職を辞してCTOに就任したように、セールスフォースの特定の分野に注力することができるだろう。
ベニオフ氏はInsiderとのインタビューでもそのようなことをほのめかしている。ベニオフは最近の電話インタビューで、オラクルやアマゾン(Amazon)など他社の元幹部たちの役割について、次のように語っている。
「重要なのは、彼らは常に自分がセールスフォースの一員であると感じているということです。彼らはわれわれが言うところの『社外トレーニング』を経験しています。戻ってきたメンバーが即戦力として活躍できるなんて素晴らしいじゃないですか」
セールスフォースがまるで炎に包まれたビルのようだった8カ月前を思うと、元幹部らによる経営陣の立て直しというこの最終ラウンドは大きな変化を遂げた。
ベニオフ氏の初代共同CEOであるキース・ブロック(Keith Block)氏は2019年に辞任。次の共同CEOだったブレット・テイラー(Bret Taylor)氏も11月30日に辞任し、ベニオフ氏に衝撃を与えた。その直後、社内で後継者候補と見られていたスラック(Slack)創業者のスチュワート・バターフィールド(Stewart Butterfield)氏も、タブロー(Tableau)CEOであるマーク・ネルソン(Mark Nelson)氏とともに辞めていった。
こうした経営陣の大混乱の中で、2023年初めには物言う株主たちが利益改善を求めたために、同社は従業員の10%を削減し、オフィスを閉鎖し、リモートワークに対する姿勢を転換した。その結果、2四半期で利益率は改善している。
買収による新たな血がすべて洗い流された今、セールスフォースは後退したことによってさらに前進できるようになったとベニオフ氏は考えているようだ。同社をよく知る複数の人物たちも同じ思いを抱いている。
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