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概要:投機筋は先週の米公開市場委員会(FOMC)を迎えるにあたり、2年物米国債先物の売り越しを過去最大に膨らませ、短期債の利回りが長期債を上回る「逆イールド」がさらに進むと見込むポジションを組んでいた。
[オーランド(米フロリダ州) 18日 ロイター] - 投機筋は先週の米公開市場委員会(FOMC)を迎えるにあたり、2年物米国債先物の売り越しを過去最大に膨らませ、短期債の利回りが長期債を上回る「逆イールド」がさらに進むと見込むポジションを組んでいた。
今月金利を据え置いたFOMCが利上げを再開するかどうかはなお見極める必要があるが、逆イールド進行を見込むファンドの取引は的を射ていたようだ。写真は米ドル紙幣。都内で2011年8月撮影(2023年 ロイター/Yuriko Nakao)
今月金利を据え置いたFOMCが利上げを再開するかどうかはなお見極める必要があるが、逆イールド進行を見込むファンドの取引は的を射ていたようだ。短期債の利回りは10年物国債の利回りを大きく上回り、2年物と10年物の利回り差は歴史的な水準に近づいている。
米商品先物取引委員会(CFTC)の最新データによると、ファンドの2年物米国債先物の売り越しは13日までの週に過去最大の増加を記録して100万枚を超えた一方、10年物米国債先物の売り越しは2週にわたり減少した。
ヘッジファンドと投機筋はヘッジ目的で債券先物のポジションを取るので、CFTCのデータが常に投資家の見込む相場の方向性を純粋に映しているわけではない。しかし多くの場合、方向性に関する予想を適切に反映し、レラティブバリュー取引の指標となる。
ファンドによる2年物米国債先物の売り越しが100万枚を突破したのは初めて。最近の動きには目を見張るものがあり、売り越しポジションはわずか2カ月で2倍以上に膨らんだ。
ファンドは同時に10年物米国債に対する弱気のポジションを圧縮。売り越しポジションは13日までの週に75万3301枚から69万1853枚に減少した。2週間の減少は約16万枚と1年ぶりの規模だった。
注目すべきは、足元でファンドの2年物米国債の売り越しが10年物米国債の売り越しを35万4000枚ほど上回っていること。この差は2年ぶりの高水準で、過去最大級だ。
実際に2年物と10年物の逆イールドを見込んで取引したのであれば、ヘッジファンドは安泰だ。ほぼ1年間にわたり逆イールド状態にある利回り曲線は、2年物と10年物の利回り差が95ベーシスポイント(bp)程度と1カ月間で2倍に広がり、3月の米地銀破綻劇前の110bpが視野に入った。
これは逆イールドの程度としては1981年以来の深さで、投資家の頭を悩ませている。
2年債と10年債の逆イールドは過去40年にわたり常に景気後退の前兆となってきた。今回も景気後退が起きるかもしれないが、逆イールドの期間と深さが甚だしいにもかかわらず、まだそのような兆候は見られない。
3月の米地銀の破綻は過去のものになってしまったように見える。FOMCメンバーらは政策金利の中期的な見通しを引き上げ、年内に50bpの追加利上げを見込んでいる。米株式市場は1年2カ月ぶりの高値水準で、株式、債券、為替の全ての市場でボラティリティーが低下している。
高リスク資産は景気後退のリスクを織り込んでいないようだ。
バークレイズのアナリストは16日、「しかし利回り曲線は異なる筋書きを語っているように見える。特に10年物国債と3カ月物財務省証券(TB)の利回りの差を利用して12カ月先の景気後退入りを予測するニューヨーク連銀のモデルでは、その確率が1980年代以来初めて70%になった」と警鐘を鳴らした。
(筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)
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