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概要:東京株式市場で日経平均は、前営業日比198円69銭安の3万2189円73銭と、5日続落して取引を終えた。5日続落は今年初めて。米国での金融引き締めや中国景気への警戒感が重しになった。上場投資信託(ETF)の分配金捻出のための換金売りを巡る需給面の思惑から上下する場面もあった。
7月10日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比198円69銭安の3万2189円73銭と、5日続落して取引を終えた。2020年10月、東京証券取引所で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比198円69銭安の3万2189円73銭と、5日続落して取引を終えた。5日続落は今年初めて。米国での金融引き締めや中国景気への警戒感が重しになった。上場投資信託(ETF)の分配金捻出のための換金売りを巡る需給面の思惑から上下する場面もあった。
日経平均は、需給悪への警戒感から午後に一時322円安の3万2065円63銭に下げ幅を拡大したが、その後に急速に下げ幅を縮め、再びプラスに浮上する場面があった。ETFの換金売りを通過した後の需給改善への思惑から、事前に売りポジションを仕込んでいた投機筋の買い戻しが入ったととの観測が聞かれた。ただ、大引けにかけては、再び軟調となった。
朝方には5円高と小幅反発でスタートした後、一時170円高に上値を伸ばしていた。前週末までの4営業日で1300円下落しており、自律反発を期待した買いが入った。市場では「一時期の海外勢の買いの勢いは衰えており上値は追いにくいが、環境はさほど悪くなく、押し目買い意欲は根強そうだ」(ちばぎんアセットマネジメントの森田潤調査部長)との声が聞かれた。
原油高で鉱業が堅調だったほか、小売が値上がり率の上位に入った。前週末に発表された決算が好感された良品計画が急騰した。一方、ドル/円は前週末から円高方向となり、輸出株は軟調。指数寄与度の大きい半導体関連は弱かった。
中国景気への警戒感はくすぶった。午前に発表された中国の物価指標が市場予想を下回り「中国での需要が弱いとの意識につながった」(国内証券のアナリスト)との声が聞かれた。
TOPIXは0.51%安の2243.33ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.51%安の1154.47ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆6945億4300万円だった。東証33業種では、値上がりは鉱業やパルプ・紙、小売など9業種で、値下がりは海運や輸送用機器、医薬品など24業種だった。
前週末に決算を発表した安川電機が軟調。アドバンテストやトヨタ自動車はさえなかった。一方、良品計画は決算が好感され年初来高値を更新。楽天グループは堅調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが932銘柄(50%)、値下がりは814銘柄(44%)、変わらずは89銘柄(4%)だった。
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