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概要:世界最大級のアニメストリーミングサービスを手がけるクランチロールが2000年代半ばにまず人気を集めたのは、違法動画の配信サイトとしてだった。日本のアニメは当時、「オタク」と称される熱狂的な愛好家が中心のニッチな娯楽だと考えられたが、現在ではストリーミングやゲーム、関連商品など200億ドル(約2兆7700億円)規模の産業に成長した。「ONE PIECE(ワンピース)」や「鬼滅の刃」など、同社が配信する人気アニメには欧米でも数百万人がサブスクする。
世界最大級のアニメストリーミングサービスを手がけるクランチロールが2000年代半ばにまず人気を集めたのは、違法動画の配信サイトとしてだった。日本のアニメは当時、「オタク」と称される熱狂的な愛好家が中心のニッチな娯楽だと考えられたが、現在ではストリーミングやゲーム、関連商品など200億ドル(約2兆7700億円)規模の産業に成長した。「ONE PIECE(ワンピース)」や「鬼滅の刃」など、同社が配信する人気アニメには欧米でも数百万人がサブスクする。
いまやソニー・グループの傘下にあるクランチロールは、大きな成長市場としてインドに狙いを定めている。日本製のサブカルチャーからメインストリームの世界的な現象へと、業界のさらなる拡大が後押しされるとの期待がある。
カリフォルニア大学バークレー校の卒業生が2006年にアニメ共有サイトとして創業したクランチロールは、元ニューズ・コープ社長のピーター・チャーニン氏、AT&Tのメディア部門だったワーナーメディア系列のベンチャー投資家らから支援を得て、最終的に合法コンテンツのみをストリーミング配信するようになった。ソニーは20年、12億ドルで買収すると発表した。
面白いコンテンツへの需要が高まった新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期にクランチロールの会員数は急増し、現在では1億人以上、このうち有料会員が1100万人を占める。ラフル・プリニ社長によると、西側市場での伸びは鈍化しつつあるため、次の急拡大が狙える市場としてインドに目を付けている。
来週のムンバイ出張を前にインタビューに応じたプリニ氏は「伸び率という点で、インドは当社の成長の大きなけん引役になるだろう」と発言。ムンバイでは複数のパートナー候補と会談する予定だといい、「インドのユーザー数は現時点では少ないが、当社顧客ベースの重要な部分になると確信している」と続けた。
クランチロールのラフル・プリニ社長
Photographer: Shelby Tauber/Bloomberg
アニメファンの数は中南米や東南アジアなど新たな市場で増えている。若者の人口が多いインドでユーザーを拡大できれば、娯楽コンテンツ事業の強化を図るソニーの取り組みに大きく寄与する可能性がある。
クランチロールのインド戦略は、より多くのコンテンツを取得し、アニメにヒンディー語などの吹き替えや字幕を付けて現地で受け入れられやすくすることだ。料金も引き下げて月約1ドル(約139円)と、米国で相当するプランの10分の1程度にした。
皮肉なことにクランチロールにとって最大の課題は、違法なストリーミングサイトへの対策だ。違法サイトはインドでもまん延しているが、クランチロールは競争力ある価格と独自のサービスでユーザーを最終的に有料会員に取り込めると考えている。
プリニ氏は「正しいやり方をすれば、ファンを公式サイトに切り替えさせることができると思う」と発言。「もう一つはパートナーと協力して行う取り組みだ。ソニー・ピクチャーズであれ、日本のパートナーであれ、法的な手段を総動員してファンに呼び掛け、著作権侵害の問題に対処する」と続けた。
クランチロールは日本と中国を除く市場で、2025年までに全世界のアニメファンの数が8億人を超えると見込む。このうち約2億人は公式サイトでアニメを視聴するだろうとプリニ氏は語った。重点市場で成長するため、資産取得も否定しない。
Big in Japan and Increasingly Elsewhere
Overseas anime sales overtook domestic sales in 2020
Source: The Association of Japanese Animations
ソニーはクランチロールの業績の詳細を明らかにしていない。プリニ氏も売上高や利益の数字を開示することは控えた。複数のアナリストはこれまでに、半導体から映画まで幅広い事業を抱えるソニーの中で、まだアニメはごく一部にすぎないものの、重要な成長分野として台頭しつつあると指摘した。
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