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概要:ビル・ハーニッシュ氏は絶好調だ。同氏のヘッジファンド会社、ペコニック・パートナーズの資産は、昨年の弱気相場でのショートや潮目が変わったタイミングでのロングなど、ほぼ完璧なマーケットタイミングのおかげで膨らんでいる。
ペコニックのハーニッシュ氏、市場は広い取引レンジ内で推移と予想
アマゾンとアルファベット株を全て売却、マステック株を購入
ビル・ハーニッシュ氏は絶好調だ。同氏のヘッジファンド会社、ペコニック・パートナーズの資産は、昨年の弱気相場でのショートや潮目が変わったタイミングでのロングなど、ほぼ完璧なマーケットタイミングのおかげで膨らんでいる。
それだけに、同氏がパーティーは終わったと言うならば、それは考慮に値する意見だ。
2022年の26%と今年の35%のプラスで資産が15億ドル(約2100億円)に膨らんだペコニックは、上昇相場の最後の部分を後押ししたハイテク株の上昇は最盛期を過ぎたとの確信を深めている。ニューヨークを本拠とするペコニックは最近、保有株の10%以上を占めていたアルファベットとアマゾン・ドット・コムの株をすべて売却。9カ月の間に時価総額が9兆ドル増えた株式相場が今後はゆっくりしか上昇しないと考えている。
1968年に金融業界に入ったハーニッシュ氏はインタビューで「われわれは中間地帯に入った。相場は急上昇も急低下もしていない」と述べた。「金利が下がっていないことを考えれば、市場の好調さに驚いていないとは言えない。しかし、これからの成長の大きな原動力がどこにあるのか、私は理解に苦しむ」と語った。
S&P500種株価指数が今後1-2年の予想レンジの上限である4500前後で推移する中、ハーニッシュ氏は人工知能(AI)や連邦準備制度の引き締め終了に関する楽観的な見方が続けば特に、市場がオーバーシュートして上昇する可能性があることを認めている。しかし26%上昇した水準で相場はまだ足場固めができていないと同氏は言う。現水準は2022年初頭につけた高値を下回っている。
ベテラン投資家のハーニッシュ氏は、インフレの膠着(こうちゃく)から期待外れの企業業績、伸びきったバリュエーションまで、多くの逆風が吹く可能性があるとみている。同氏の見方では、S&P500種が昨年10月の安値である3500を再び試す可能性は決して低くない。
ハーニッシュ氏によれば、アルファベットのような企業は、AIが一夜にして人々の生活や働き方に革命をもたらすかのように取引している。しかし、そのようなイノベーションは、マイクロソフトが新しいAIツール「ChatGPT(チャットGPT)」を開発したオープンAIに100億ドルを投資するよりずっと以前から存在していた。
「マイクロソフトがAIに真剣に取り組もうとしているのを見て、誰もが飛びついた。世界が変わるのだから今のうちに飛び乗っておこうと考えた」とハーニッシュは指摘。「それは現実であり大きなものだが、長い時間がかかるだろう」とくぎを刺した
強気派が市場を掌握しつつある今、同氏の警戒感は際立つ。これは6月までの3年間でS&P500種の4倍に当たる年間60%のリターンを記録した運用者からの言葉なのだ。
年初にもハーニッシュはS&P500種が23年中、レンジ相場で推移すると予測しており、決して無制限にポジティブではなかった。しかし株価がこのレンジの頂点に達した今、同氏はレバレッジを縮小させハイテクからの分散化を図っている。
04年にスタートしたペコニックでは10人強の従業員が、長期的にどの企業が経済よりも速く成長するかを見極めることに重点を置いて取り組んでいる。
チームは最近、工事請負会社のマステックを保有銘柄に追加するなど、高速インターネット、クリーンエネルギー、AIインフラなど、政府が支出を増やし規制のボトルネックを解消しようと計画している分野の需要拡大から恩恵を受けると期待されるセクターの保有を拡大した。
ハーニッシュ氏は現在、同氏が 「フルプライス」と呼ぶ市場に直面している。ブルームバーグ・インテリジェンスによれば、S&P500種は向こう1年の予想利益の約19倍で評価されている。予想1株利益は11%増の240ドルと見積もられている。一方ハーニッシュ氏は、景気後退を予想してはいないが企業収益がそのように急速に回復するというのは楽観的過ぎると考えている。
インフレ率は1年間の下降トレンドにもかかわらず、米金融当局の目標である2%を上回り続ける可能性が高く、金利は高止まりすると見込まれるためだ。
ハーニッシュ氏によると、ペコニックは個人消費や賃金圧力、中国の成長などのパターンの変化を見逃さないように、4-6月(第2四半期)決算シーズンを注視する方針だ。
「どのようなニュースが飛び込んでくるか見守っているところだ。どんなカードが出てくるか見極めたい」と同氏は話した。
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