ウッド氏、エヌビディアは「目立ち過ぎ」－他のＡＩ銘柄にシフト

2023年7月18日 11:14 JST

それほど目立たない他のＡＩ銘柄に配分し直したとウッド氏

ＡＲＫＫは１月に全てのエヌビディア株を売却、株価急伸の好機逃す

アーク・インベストメント・マネジメントの創業者で最高経営責任者（ＣＥＯ）を務めるキャシー・ウッド氏は、米エヌビディアが人工知能（ＡＩ）の花形銘柄であるのは今や「自明」で、さらなる上振れを狙える他の銘柄を買い集めていると説明した。

ウッド氏は１月、旗艦ＥＴＦ（上場投資信託）のアーク・イノベーションＥＴＦ（ＡＲＫＫ）におけるエヌビディアの全株式を売却。今年の株価急伸の好機をほとんど逃したことで、不本意な注目を集めた。ウッド氏によれば、現在、エヌビディア株の「急伸」で、ＡＩの恩恵を大きく受ける他の多くの銘柄は置き去り状態にある。

同氏は17日のブルームバーグテレビジョンで、「基本的にそれほど目立たない他のＡＩ銘柄に配分し直した。エヌビディアは今では目立ち過ぎだ」と発言。

ウッド氏、ブルームバーグの番組で自社ファンドのフローについて語る

ウッド氏はより小規模な複数のファンドでエヌビディア株を保有しているが、今年218％の株価上昇局面でＡＲＫＫの投資家はおおむね蚊帳の外に置かれた。

ウッド氏はまた、ＡＲＫＫの最大保有銘柄であるテスラについて、「最大のＡＩ投資の機会」だと指摘。その後、ブルームバーグラジオとのインタビューで、新たな優良投資先として半導体検査装置・サービスを手掛ける米テラダインを挙げた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、ＡＲＫＫはこの１カ月、プラスの資金フローとなっており、先週だけで２億4700万ドル（約340億円）の純流入を記録。ただ年初来の累計では、パフォーマンスが回復しているにもかかわらず、一つを除く全てのＥＴＦが資金流出に見舞われている。