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Ｓ＆Ｐ500、年内に20％下落予想－パイパーの弱気派ストラテジスト
概要：今年に入ってからの猛烈な米国株上昇を受け、ウォール街で最も悲観的なセルサイドのストラテジストでさえ動かざるを得なくなっている。
今年に入ってからの猛烈な米国株上昇を受け、ウォール街で最も悲観的なセルサイドのストラテジストでさえ動かざるを得なくなっている。
パイパー・サンドラーのチーフ投資ストラテジスト、マイケル・カントロウィッツ氏は米国株について、市場予測者の中で最も暗い見通しを示していたが、Ｓ＆Ｐ500種株価指数の年末目標を引き上げた。ただその水準では、年末までに約15－20％の下落が想定されている。
年末のＳ＆Ｐ500種に関する同氏の予想は現在3600－3800。従来予想は3225で、ブルームバーグが追跡するストラテジスト予想で最低だった。20日終値は4534.87。
「年末のＳ＆Ｐ500種の水準を考える際、年初来の動きを踏まえると、１月に公表した年末目標を正当化し続けるのは難しい。大型株市場指数は今年これまでにかなり上昇した」と20日の顧客向けリポートで指摘した。
同氏は米国株に関する見方は自身の見解の変化ではなく既に生じたことを反映していると明らかにした。向こう半年間に、以前予想していた30％超の大幅下落が起きる可能性は低いとみられるためレンジを調整しただけだと説明した。
カントロウィッツ氏の見方では、バリュエーションと企業利益の乖離（かいり）やリセッション（景気後退）懸念再燃が売りの引き金になりそうだ。一方、同氏の弱気ポジションのリスクとしては、利益の落ち込みを相殺するバリュエーション上昇や、労働市場が持ちこたえた場合に経済のソフトランディング（軟着陸）を巡る楽観論が高まることがある。
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