米財務省、中長期債発行額を1030億ドルに増額－今後さらに拡大へ

規模は前回の計960億ドルから拡大、大半のディーラー予想を上回る

フィッチは１日、米国の格付けを「ＡＡＡ」から１段階引き下げ

米財務省は四半期定例入札に関して、中長期債の発行規模を約２年半ぶりに引き上げた。政府の借り入れニーズの高まりの影響でフィッチ・レーティングスは米国の格付けを最上級から引き下げており、今回の入札ではディーラーの需要が試されそうだ。

２日の財務省発表によると、同省は来週の入札で３、10、30年債を計1030億ドル（約14兆7400億円）相当発行する。発行規模は前回（計960億ドル）から拡大し、大半のディーラー予想をやや上回った。

今回の発行規模増額は、米政府の借り入れニーズの高まりを浮き彫りにしている。フィッチは１日、米国の長期外貨建て発行体デフォルト格付け （ＩＤＲ）について、最上級の「ＡＡＡ」から「ＡＡ＋」に１段階引き下げたと発表。今後３年で財政状況が悪化すると、フィッチは予想している。

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財務省はまた、発行規模の拡大が2024年に入っても続く可能性が高いとの見解を示した。声明では「こうした変化により、中長期の借り入れニーズと入札規模の合致に向けて大きく進展する一方、今後の数四半期に漸進的ながらも一段の発行規模増額が必要になる公算が大きい」と記された。

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将来における中長期債の発行規模拡大の度合いについては、財政状況と米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）が債券ポートフォリオの縮小をどの程度の期間続けるかに左右されると説明した。

来週の四半期定例入札の内訳は以下の通り。

• ８月８日：３年債、420億ドル

• ８月９日：10年債、380億ドル

• ８月10日：30年債、230億ドル

• 入札により約190億ドルを新規調達する見通し