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概要:11日の米国株式市場でS&P500種株価指数は小幅安。強弱入り交じる経済指標を受けて方向感に乏しい展開となる中、大型ハイテク株への売りが再び強まった。
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2023年8月12日 6:00 JST
ナスダック100指数は2週連続安-今年に入って初めて
円は一時144.999円、日米金利差を意識した円売り継続
11日の米国株式市場でS&P500種株価指数は小幅安。強弱入り交じる経済指標を受けて方向感に乏しい展開となる中、大型ハイテク株への売りが再び強まった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4464.05 | -4.78 | -0.11% |
ダウ工業株30種平均 | 35281.40 | 105.25 | 0.30% |
ナスダック総合指数 | 13644.85 | -93.14 | -0.68% |
ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は今年に入って初めて、週間ベースで2週連続安となった。半導体のエヌビディアは4日続落し、この間の下げ幅を約10%に広げた。
ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏によると、株式市場ではほぼ確実に上向きのモメンタムの多くが失われた。通常不安定な値動きになりやすい9-10月が近づく中で、相場大荒れとはならないにしても、そう遠くない時期に調整に入る可能性が高まっているとメイリー氏はみている。
市場では目下、米金融当局が来月の会合で利上げを見送るものの、インフレとの闘いで勝利宣言することはないとの見方が広がっている。この日公表された経済指標も、こうした見立てを変えることはなかった。
米ミシガン大学が発表した8月の消費者調査(速報値)で、1年先のインフレ期待は市場予想に反して前月の3.4%から3.3%に低下。5-10年先のインフレ期待も3%から2.9%に下がった。一方、7月の生産者物価指数(PPI)は特定のサービス項目の強さが主な原因となって伸びが加速した。
米消費者の1年先インフレ期待、予想外に低下-ミシガン大指数 (1)
米生産者物価指数、7月は予想上回る伸び-サービスの需要強く (3)
BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「ミシガン大学のデータが発表され、きょうは足元の支配的なトレンドに対抗するような材料は他になさそうだ」と指摘。夏場の金曜午後の時間帯は金利市場が振れやすく、週末を控える中、どんな動きに対しても慎重にならざるを得ないと話した。
米国債
米国債市場では中期債を中心に利回りが上昇。早い時間帯の取引では、想定外に強い内容となった英国内総生産(GDP)統計や米PPI上振れが材料視された。英GDPデータを受けて英国債が急落すると、米10年債にも売りが波及した。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.26% | 1.0 | 0.25% |
米10年債利回り | 4.15% | 4.9 | 1.19% |
米2年債利回り | 4.89% | 5.1 | 1.05% |
米東部時間 | 16時58分 |
為替
ニューヨーク外国為替市場では円安・ドル高が加速。ドルは一時144.999円と、心理的な節目となる145円にほぼ乗せた。145円07銭を超えて円安・ドル高が進めば、日本の当局が市場介入を行った2022年後半の水準に達することになる。米国債利回りが上昇し、日米の金利差が引き続き意識される中でドルが買われている。日本は11日が祝日で休場だった。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は不安定な値動きとなるなか、上昇して終了。週間では2月以来となる4週連続高となった。この日発表された各インフレ統計は、米金融当局の引き締めペースに関して強弱まちまちの内容となった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1234.45 | 1.74 | 0.14% |
ドル/円 | ¥144.96 | ¥0.21 | 0.15% |
ユーロ/ドル | $1.0947 | -$0.0034 | -0.31% |
米東部時間 | 16時58分 |
レイモンド・ジェームズのチーフ・エコノミスト、エウヘニオ・アレマン氏はPPI統計について「インフレは鈍化しつつあるものの、金融当局がインフレ率を目標の2%に戻す仕事はまだ終わっておらず、当局が確信するにはさらに数カ月分の良好なデータが必要であることを示している」と述べた。
ポンドは対ドルで4日ぶり反発。4-6月(第2四半期)の英GDPがおよそ1年ぶりの大幅な伸びとなったことが追い風となった。
英GDP、4-6月期は0.2%増-想定外の1年強ぶりの力強さ
ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、キット・ジャックス氏は「市場はイングランド銀行(英中央銀行)が年内さらに2回の利上げを行うとの見方を再び織り込んだ。その過程でポンドを押し上げた」と述べた。
原油
ニューヨーク原油先物相場は反発。週間でも上昇し、これで7週連続高と2022年6月以来の長期上昇局面となった。供給混乱のリスク増大やサウジアラビアの減産延長を受けて相場が値上がりしていたところに、需要増加を予想する報告が相次いだことで、上昇に勢いが生まれた。
国際エネルギー機関(IEA)は11日発表した月報で、世界の石油需要が6月に過去最高に増加したと明らかにした。中国での消費が堅調で、8月の需要はさらに増える可能性があるとしている。また石油輸出国機構(OPEC)が10日発表した月報によると、世界石油市場は今四半期に日量200万バレルを超える大幅な供給不足に陥る見通し。
一方、6月下旬以降の原油価格押し上げの原動力となってきた供給懸念は後退していない。トレーダーらは、ロシアとウクライナの戦闘激化で黒海を通じたロシアの輸出が混乱するリスクがあるとして状況を注視。8日にはサウジが、自主減産を9月に入っても継続すると改めて表明した。
JPモルガン・チェースは11日、北海ブレント原油が9月までに1バレル=90ドルに達する可能性があるとの見方を示した。
ナターシャ・カネバ氏ら同行のアナリストはリポートで同原油について、「相場は90ドルに向かって上昇を続けると考えられる」とし、「市場の主要な指標は、現物市場が急速に引き締まりつつあることを示している」と指摘した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前日比37セント(0.5%)高の1バレル=83.19ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は41セント(0.5%)上げて86.81ドル。
金
金スポット相場は小幅反発。市場では予想を上回ったインフレ指標や、1年先インフレ期待の予想外の低下を消化する動きが続いた。
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「生産者物価の上昇が米金融当局に追加引き締めの圧力をかけ続ける可能性があり、金価格は一段の売り圧力の影響を受けやすい状態が続いている」と指摘。「7月のPPI統計はややホットで、8月分も同様となり得る。ディスインフレのプロセスは向こう数カ月間、順調に進まない可能性がある」と述べた。
スポット価格はニューヨーク時間午後2時44分現在、前日比0.1%未満上昇の1オンス=1913.22ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は2.30ドル(0.1%)安の1946.60ドルで引けた。
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