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概要:7月10日に公表された投資家向け説明会資料で、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、グループ傘下のネット証券子会社であるauカブコム証券の社名変更を検討していることが明らかになりました。
7月10日に公表された投資家向け説明会資料で、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、グループ傘下のネット証券子会社であるauカブコム証券の社名変更を検討していることが明らかになりました。
「三菱UFJ」を冠することで、カブコムとMUFG各社の一体運営を進化させ、MUFGのブランド力を最大限に活用し、インターネット証券事業への送客を拡大する方針です。
現在のauカブコム証券は、三菱UFJ証券ホールディングスが51%、auフィナンシャルホールディングスが49%を出資する合弁会社です。
1999年11月に「日本オンライン証券」として設立され、大手商社の伊藤忠商事などの出資により発足しました。2019年にKDDIの出資を受けて「カブドットコム証券」から「auカブコム証券」に社名を変更しました。現在では、5大ネット証券の一つといわれる人気の証券会社です。
MUFGグループは、インターネット証券事業の飛躍的成長を目指し、グループ全体で送客拡大に向けた取り組みを本格化させています。
特に、「三菱UFJダイレクト」アプリにauカブコム証券の運用残高確認機能を追加することで、顧客は銀行口座と証券口座の資産状況を一元管理でき、利便性が大幅に向上します。さらに、MUFGグループは新規顧客獲得に向けたキャンペーンをグループ一体で展開する計画です。銀行、証券、カード会社など、グループ各社の強みを活かした魅力的な特典を用意し、新NISAを活用した資産形成を後押しします。
今月2日には、auカブコム証券で出金を依頼した顧客に二重に入金するトラブルが発生した。このトラブルは、グループの三菱UFJ銀行で1日に起きた法人向けインターネットバンキングのシステム障害をきっかけとした複合的要因で発生し、二重入金トラブルの件数が延べ5000件程度に達しました。
超過振込額は40億円強に上り、その9割は金融機関を通じて既にauカブコム側に戻りました。
ネット証券業界では、SBI証券と楽天証券が市場シェアで優位に立っています。
また、三井住友フィナンシャルグループがSBIホールディングスと、みずほフィナンシャルグループが楽天証券とそれぞれ提携を強化するなど、業界再編が進んでいます。
MUFGグループの今回の戦略は、こうした競合他社の動きに対抗し、ネット証券事業の競争力を高めることを目指しています。
MUFGによるauカブコム証券の社名変更検討と送客拡大策は、グループの総合力を活かしたインターネット証券事業の強化を目指す重要な施策です。
新NISA制度を追い風に、個人投資家の裾野を広げ、資産形成支援を通じて日本の証券市場の活性化にも貢献することが期待されます。今後の具体的な展開と業界全体への影響に注目が集まります。
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