简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:就活解禁日を決めた経団連ルール廃止も決まり、就活の主戦場は、夏のインターンシップに移りつつある。学生争奪戦で、1日5万円の高額報酬も。
2020年卒の就活も終わらないうちに、早くも2021年卒のサマーインターンによる“就活”が始まろうとしている(写真はイメージです)。
Toru Hanai/Reuters
就職活動の解禁日を設けてきた経団連ルールは2021年卒からの廃止が決まるなど、多様化が進みつつある就活は、夏のインターンシップ(就業体験)に主戦場が移りつつある。
2020年卒の就活も続く6月はすでに、2021年卒の学生のインターン募集が本格化。1日限りのワンデイインターンから数カ月にわたる長期インターンまで、期間や中身もさまざまだが、企業のナマの情報が得られる場として、学生の参加率はこの4〜5年で右肩上がりで増えている。
若手採用難の時代に、企業がいかに魅力的なインターンの機会を提供できるかは、優秀な学生の採用の勝負どころ。インターンの実態を6万件のクチコミから調査している、就活クチコミサイトのワンキャリアの調べによると、サマーインターンも2日間で10万円(アウローラ)や1週間10万円×5週間(LINE)など、高額報酬も珍しくない。いまどきインターンの実態をみてみよう。
6〜8割の学生がインターンに参加
インターンへの学生の参加率は、調査によって開きはあるが6〜8割程度とされ、リクルートキャリアの調査では2015年ごろから年々、増加しているという。同調査によると、2018年度には、新卒採用を予定している企業の95.9%(前年度比11.3ポイント増)が、インターンを実施したという。
ワンキャリアが、2020年卒の学生348人を対象に行った調査(2019年4月29日〜5月6日実施)から、現在のインターンの実態がみえてくる。
一覧表示
スライドショー
インターンの平均参加数は6社。7割もの人が、3社以上のインターンに参加している。
提供:ワンキャリア
1日あたり5万円報酬のインターンも。LINEやリクルート、マイクロソフトといった人気企業もずらり。
2018年度実績を元にした、ワンキャリア調べの高額報酬インターンシップ実施企業
作成:Business Insider Japan
参加理由でもっとも多いのは「社風が知りたい」で6割超。続いて「業界の特徴が知りたい」も過半数。「選考に有利だから」は4割超で、就職をにらんだ参加も当然、多い。
提供:ワンキャリア
参加して無駄だと感じたインターンは27%。「よかった」は63%と過半数を占めているが「平均6社に参加するので1〜2社は無駄インターンということになる」と、ワンキャリアでは分析。
撮影:今村拓馬
よかった理由で一番は「社風がわかった」と7割が回答。無駄の理由でもっとも多かったのは「単なる企業説明会だった」「ワークショップ内容が薄かった」がそれぞれ約3割。インターンシップをただ、実施すればいいというものではないのは明白だ。
提供:ワンキャリア
企業の思惑と学生の求めるもの
政府は、就活の長期化・早期化を警戒し、「採用直結型」インターンをしないよう企業に求めている。しかし、法的な拘束力を持つわけでもないこうした要請は、実質、形骸化していると言っていい。
現実には、多くのインターンが「早期の優秀な学生の囲い込み」という意味合いをもち、採用直結型だ。長年、就活の解禁日などを設けてきた経団連ルールが廃止されることもあり、就活の時期も手段もますます、多様化しそうだ。
普通のアルバイトではあり得ないような高額報酬が並ぶ理由について、ワンキャリアのマーケティング担当、林裕人さんは「優秀層へのリーチ効果」をあげる。
「インターンへの報酬は基本的に優秀層へのリーチに用いられています。参加したリアルな経験を元に企業理解をしてもらうことができるため、広報活動だけでリーチするより、マッチングが明確になりやすかったり、(学生の)熱量が上げられたりする傾向がある」(林さん)。
「正直、時間の無駄」とならないためには
サマーインターンの募集はすでに、本格化している
GettyImages
実際に、充実したインターン体験を通じて、その企業への好印象を持った学生の声はワンキャリアにも多く寄せられているという。
「会社説明会もあったが、メインはグループでの課題解決ワークで、人事担当者からの的確なフィードバックは成長を実感できた」(2020年卒予定、東京大学の学生)
「インターンを通じて社風も企業も理解が深まったのでとてもよかった。特に実際に商品を使ったり、販売現場に同行する中で社員と話せたのが大きかった」(2020年卒予定、同志社大学の学生)
ただし、中身のないインターンに、学生は手厳しい。
「自分で調べればわかる内容の企業説明だけを行うインターンは、正直時間の無駄だと感じた」(2020卒予定、日本大学の学生)
ワンキャリアのPRディレクター、寺口浩大さんは、学生がインターンに求めるものについて、こう指摘する。
「高額報酬はアテンションを高めることはできるが、それだけでは欲しい人の採用には結びつきにくい。学生の関心ごとは、自身の経験資産などのストックです。サマーインターンは、社会を知れる、自身のキャリア観をクリアにする、意識の高い仲間(学生社員含む)に出会える。こうした中身が求められている」
インターンへの意識は企業によってばらつきがあるのが現状で、学生は「いかにいい就業体験ができるか」の情報収集や見極めが肝心だ。
そんな中、インターンが単なる企業説明会や、アルバイトだととらえている企業が、優秀な学生の争奪戦となっている就活に大きく乗り遅れることは、間違いなさそうだ。
関連記事
平成も終わる中、就活に全力で昭和のアドバイスをする親へ——勝手に内定辞退の電話をしないで【就活2019】
(文・滝川麻衣子)
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。