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概要:来週の外為市場では、米国の消費者物価指数(CPI)の強い伸びを受けて早期利上げ観測が高まる中、ドルが114円台を維持できるかが注目されている。CPI公表後、米金利上昇を背景にドル高基調が続いているが、ドル/円は114円前半で上昇の勢いが鈍化しており、来週はドルの底堅さが確認されるかが焦点になりそうだ。
来週の外為市場では、米国の消費者物価指数(CPI)の強い伸びを受けて早期利上げ観測が高まる中、ドルが114円台を維持できるかが注目されている。写真はドルと円の紙幣。2017年6月撮影(2021年 ロイター/Thomas White)
[東京 12日 ロイター] - 来週の外為市場では、米国の消費者物価指数(CPI)の強い伸びを受けて早期利上げ観測が高まる中、ドルが114円台を維持できるかが注目されている。CPI公表後、米金利上昇を背景にドル高基調が続いているが、ドル/円は114円前半で上昇の勢いが鈍化しており、来週はドルの底堅さが確認されるかが焦点になりそうだ。
予想レンジはドルが112.25━115.00円、ユーロが1.1320―1.1650ドル。
米10年債利回りは、1.56%台後半で底堅く推移しており、ドル高をサポートしている。ただ、市場関係者からは「ドルは114円近辺でもみあいとなり、先月に付けた高値(114.69円付近)にはまだ距離がある」(楽天証券・FXディーリング部、荒地 潤氏)との指摘がある。
足元のドル/円相場は、米雇用統計や米連邦公開市場委員会(FOMC)後に下落した後、米CPIを受けて114円台まで上昇したが、「新しくドル買いポジションが積み上がっているわけではなく、いったん売られた分の買い戻しが入っているだけ」(荒地氏)だという。
そうした中、来週はドルが114円台を維持し、上値を試す展開に変わるかどうかが注目されるという。
また市場関係者からは、米国のインフレ長期化による消費動向への影響に注目する声も聞かれた。来週は米国で10月の小売売上高が公表されるが、「物価上昇を要因として、消費者が買い控えなどを行うとスタグフレーション懸念につながりやすい。小売の動向から、消費者マインドの冷え込みが意識されていないか見極めたい」(三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト、市川雅浩氏)との声が聞かれた。
来週の主なスケジュールでは、国内では7―9月期実質国内総生産(GDP)、10月全国CPIなどが公表予定となっている。海外では、欧州圏で7―9月期域内総生産(GDP、改定値)、10月CPI、英国で10月CPIが発表される予定。
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