简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:モルガン・スタンレーの米国担当チーフエコノミスト、エレン・ゼントナー氏は、米連邦準備制度のインフレ抑制に向けた利上げ政策について、「当局はここで仕事を終えたと強く考えるが、彼らがドアを開いたままにしている」と指摘した。
次回11月会合での追加利上げの可能性は極めて低いと語る
来年3月からの利下げを見込む、四半期ごとに25bpずつ
モルガン・スタンレーの米国担当チーフエコノミスト、エレン・ゼントナー氏は、米連邦準備制度のインフレ抑制に向けた利上げ政策について、「当局はここで仕事を終えたと強く考えるが、彼らがドアを開いたままにしている」と指摘した。
ゼントナー氏はポッドキャスト「What Goes Up」に参加し、連邦公開市場委員会(FOMC)が先週決定した主要政策金利の据え置きと、今後の金融政策と米国経済の見通しについて語った。
同氏はインフレが落ち着きつつある中で、金融当局は来年の利下げを行う準備が整うまで金利を据え置く公算が大きいとみる。短期的には、予算を巡る議会の交渉が時間切れとなり10月の新年度入りに政府機関閉鎖に陥る恐れがあり、金融当局は意思決定に必要な経済データのすべてを入手できない可能性があり、このことが次回11月の会合で現状維持の姿勢をとる可能性を高めているという。
以下はゼントナー氏の発言の一部。ポッドキャスト全編を視聴する場合にはこちらをクリック。
問:政府閉鎖の可能性が迫っていることについてどう考えるか
答:金融政策決定では、不確実性は政策の麻痺(まひ)につながる傾向がある。そのため政府機関閉鎖となった場合、その範囲が重要となる。部分的な閉鎖であれば、業務を継続する機関もあり、雇用統計などは入手し続けることができるだろう。
完全な閉鎖となれば、政府統計は一切入手できなくなる。連邦準備制度が精査可能なデータが不足すれば、金利の行方を決定することができなくなり、当局のレンズは視界不良に陥ってしまう。
経済的な打撃は、例えば政府機関が完全に閉鎖されエッセンシャルワーカー以外が一時帰休した場合に生じる。われわれの試算では、閉鎖期間1週間ごとに国内総生産(GDP)成長率は約0.2%ポイント押し下げられる。
今回、金融当局には十分な時間がある。年末までに追加利上げを行うかどうかを決めることになるが、必要であれば追加利上げの可能性も残している。わたしは金融当局はここで終えたと強く考えるが、当局はドアを開けたままにしている。
今後数週間、あるいは1カ月に発表されるデータを考えると、11月に利上げを実施する可能性は極めて低いとみられるが、当局はなお12月の会合でそれを検討する時間がある。
エレン・ゼントナー氏
Photographer: Christopher Goodney/Bloomberg
問:年内追加利上げの可能性はどうか。来年3月からの利下げを予想しているか
答: 常にハードルは存在するが、金融当局にとって年内に何かするためのハードルはより高まっていると考える。
来年については3月からの利下げサイクルを見込む。四半期ごとに25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)のペースだ。金融当局は来年2回の利下げを見込んでいる。やや皮肉めくかもしれないが、われわれとの予想との違いは見通しを巡る見解の差に起因する。
われわれはインフレ鈍化が続くと予測する。つまり、政策金利が5.25-5.5%で維持されても、実質金利は2%前後という非常に景気抑制的な状態が続くと見込む。
連邦準備制度の予測では、実質金利は今年末の約1.9%から来年には2.5%へと上昇する。これをマクロモデルに当てはめると、当局が本当にソフトランディング(軟着陸)を望んでいるようには見えない。金融当局が来年実質金利はさらに0.6ポイント上昇する必要があると示唆しながら、ソフトランディングを達成しようとしているのは整合性に欠ける。何か違和感がある。
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。