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米地銀、資金調達コストが「永続的に」高止まり－アポロのスロック氏
概要：金融セクターと市場に動揺をもたらした３月の混乱をきっかけに、米地銀は大手銀行に比べ資金調達コストが「永続的に」高止まりしていると、アポロ・マネジメントのトルステン・スロック氏は指摘した。
「地銀はバランスシート修復に一定の期間を要する」見通し
銀行貸し出し、年間として2009年以来最大の減少率を記録
金融セクターと市場に動揺をもたらした３月の混乱をきっかけに、米地銀は大手銀行に比べ資金調達コストが「永続的に」高止まりしていると、アポロ・マネジメントのトルステン・スロック氏は指摘した。
チーフエコノミストのスロック氏は21日のリポートで、シリコンバレー銀行（ＳＶＢ）の経営破綻から８カ月が過ぎたが、「大手銀は地銀を大きく下回る資金調達コストを享受し続けており、その結果、利益率も引き続き高めだ」と分析した。
また、地銀の債券スプレッドは３月に、事業範囲の広い銀行に比べて拡大し、その後も、危機前をはるかに上回る水準が続いているとした。
商業用不動産の保有、満期まで保有目的のポートフォリオの低迷、規制面の不透明感といった逆風に、米利上げに伴う融資条件の引き締めが加わった。これは言い換えれば、「地銀がバランスシート修復に一定の期間を要する」ということだという。
純金利マージン（ＮＩＭ、利ざや）が圧迫される中で銀行が収益性を維持するには、貸出金利を引き上げ、融資基準を厳格化せざるを得ず、経済活動が鈍化するリスクが高まっている。米連邦準備制度のデータによると、銀行貸し出しは年間として2009年以来最大の減少率を記録している。
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