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概要:資産家スティーブ・コーエン氏のヘッジファンド運営会社ポイント72アセット・マネジメントは、マクロトレーディングのチームを増強している。株式を中心にマルチマネジャー運用を手がけるポイント72は、310億ドル(約4兆5300億円)規模のヘッジファンド事業の多角化に取り組む。
2023年12月12日 0:38 JST
マクロトレーディング、来年には50人超のチーム編成に
ヘッジファンドの運用成績、今年の年初ー11月末で98%のリターン
資産家スティーブ・コーエン氏のヘッジファンド運営会社ポイント72アセット・マネジメントは、マクロトレーディングのチームを増強している。株式を中心にマルチマネジャー運用を手がけるポイント72は、310億ドル(約4兆5300億円)規模のヘッジファンド事業の多角化に取り組む。
同社の広報担当者によると、モハメド・グライメ氏が率いるマクロ部門は来年2人の人員を新たに迎え、近く51人のトレーディングチームを編成する。3年前にグライメ氏がミレニアム・マネジメントから移籍して以来、チームの規模は5倍に成長する。
長年にわたる量的緩和を経て、金利上昇が各国経済をリセットし、マルチストラテジーのヘッジファンドではマクロトレーディングの役割がますます大きくなった。新たな経済環境はボラティリティー(変動性)を高め、資金運用に豊富な機会をもたらしているためだ。資産家アラン・ハワード氏は11月、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで珍しく公の場に登場し、向こう5-10年はマルチストラテジーにとって絶好の時期になると予測した。
ポイント72が参入の勢いを強めようとしているマクロの分野では、マルチストラテジーのヘッジファンド競合が人材採用を強化しており、トレーダーの関心を集めている。安定したリターンを求める投資家の需要が強まっていることが背景にある。これらの企業は上級スタッフの雇用と維持に力を入れ、多額の報酬を支払い、人材争奪戦が繰り広げられている。
ヘッジファンド、トップトレーダー争奪戦熾烈-採用で170億円約束
事情に詳しい関係者によれば、ポイント72のヘッジファンドは今年の年初から11月末までの運用成績が9.8%のプラスだった。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、コーエン氏の純資産は約140億ドル。
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